6月18日(日)函館たてもの探訪 ~都市(まち)の文脈をたどる 弥生町編~


函館たてもの探訪
都市(まち)の文脈をたどる 弥生町編

弥生町の函館らしい和洋折衷様式を引き継いだ
町屋や長屋住宅をたどります

日時: 2017年6月18日(日) 13:00~15:00(解散予定)
小雨決行

集合場所: 元町公園(元町観光案内所前)
参加費: 1人200円(傷害保険料込み)
定員: 20名(事前申込み制 先着順)
申込み先: はこだて町並み資料館(函館市元町10-9)
TEL・FAX: 0138-83-1186

●当日について
・歩きやすい服装でご参加ください。
・熱中症対策に帽子や飲み物が必要な方は、ご準備をお願いします。

主催: 函館たてもの探訪の会
(函館市元町10-9 はこだて町並み資料館内 TEL: 0138-83-1186)


函館たてもの探訪 第一回 弥生町編

函館の建物の特徴は開港地としての洋風建築を始め、
和風建築や函館ならではの特徴ある和洋折衷様式の建築物が立ち並んでおります。
私たちは単に文化財級の建物だけではなく、市街地に今も点在する函館らしい和洋折衷様式を
引き継いだ町家住宅や長屋、店舗を含めて、今なお残る「たてもの」を探し歩くことを目的としています。
以下、第一回目の概要をお伝えしたいと思います。

1 高田木材店住宅   弥生町8番14号

建築様式は上下和洋折衷様式の4戸長屋です。
屋根は寄棟で二階軒先に持ち送りが見えます。
一、二階の間に胴蛇腹と庇があり、
二階の窓は洋風の縦長窓です。
建築年は大正6(1917)年といわれている。
函館市の「景観登録建築物」に指定されています。

2 岩崎家住宅店舗  弥生町8番16号

典型的な上下和洋折衷様式の店舗です。
屋根は寄棟で軒先の持ち送りも見えます。
1階は格子を使い和風を強調し、外壁の下見板張りがきれいです。
平成11年に概観改修工事を行い、二階の縦長窓を再現し、折衷様式に復原をしている。
建築年は大正13(1924)年です。
平成元年3月に「景観形成指定建築物」に指定されました。

3 みかづき工房  弥生町23番1号

正面左側に蔵を配した店舗兼住宅で創業は明治13年(1880)です。土蔵は明治20年頃に建てられ、
店舗兼住宅は大正5(1916)年の建築です。
下見板張りと住宅部分の出窓が特徴。

第28回(平成23年)に歴風文化賞特別賞
を受賞しました。

4 蕎麦 蔵   弥生町23番5号

1階を和風、2階を石張り風の建材張り、
軒先の持ち送り、縦長窓を施し、歴史的建造物の良さをモチーフに再生した建物である。(受賞評)

第7回(平成13年)に函館市都市景観賞を受賞し、
第18回(平成13年)に歴風文化賞(再生建築物)を受賞。

5 大正湯  弥生町14番9号

木造の大壁の下見板張り、縦長窓、
持ち送りのついた軒天井、胴蛇腹などの洋風建築の外観を持つ銭湯。(「函館の建築探訪」より)
建築年は昭和3年

第2回(昭和60年)「歴風文化賞」を受賞し、
平成元年3月に「景観形成指定建築物」に指定されました。

6 永野弥三郎宅  弥生町21番10号

昭和初期の住宅で玄関脇に洋間を設けた中廊下型で、
奥には土蔵があり、各室に出窓がついている。
(「函館の建築探訪」より)
建築年は昭和9年。
景観登録建築物に指定されている。

第9回(平成4年)に歴風文化賞(保存建築物)を受賞している。

7 富樫雅行宅     弥生町19番8号

上下和洋折衷住宅であり、寄棟、庇、玄関に起り破風が見られる。
建築年は昭和10年である。
「景観登録建築物」に指定されている。

 

なお、これ以外に戸建て住宅11棟、長屋7棟、店舗3棟があります。
詳しくは「はこだて町並み資料館」にお問い合わせください。

《参考資料》

「景観形成指定建築物等」 / 函館市
「景観登録建築物」 / 函館市
「函館市西部地区歴史的景観賞」 / 函館市
「函館市都市景観賞」 / 函館市
「歴風文化賞」 / 函館の歴史的風土を守る会
「函館の建築探訪」 / 北海道新聞社
「はこだて街なかみてあるきマップ」 / はこだて街なかプロジェクト