市民と博物館の協働による表現・創造シンポジウム(ミュージアム「表現・創造」プロジェクト発表会)を開催いたしました!(2026.2.8)

「市民と博物館の協働による表現・創造シンポジウム(ミュージアム『表現・創造』プロジェクト発表会)」を2026年2月8日(日)にまちづくりセンターにて開催し、36名が参加しました。

本シンポジウムは、文化庁 Innovate MUSEUM 事業として行った取り組みについて、その成果と過程を広く共有することを目的としたものです。この日は市民が学芸員やデザイナーとともに、地域に残る歴史文化資源を手がかりに「表現・創造」を行った成果とその過程を発表しました。まちづくりセンターは連携先としてプロジェクトに関わっています。

創造的なモノ・コトづくり(PART 1)

「体験」を軸にした展示や仕掛けづくりの実践を紹介しました。
クイズ看板によって来館者の関心をつなぐ工夫や、博物館への期待感を高める暖簾の制作、刀剣資料「刀 銘 源正雄」を題材にした体験展示の制作など、資料理解と体験を結びつける試みを発表しました。

また、鑑賞体験を持ち帰るためのメディアとして、マスキングテープやアクリルスタンド、絵葉書などの制作事例を報告しました。

語り伝える(PART 2)

地域の記憶を未来へつなぐ試みとして、聞き取り記録の実践と、その成果をどのように継承していくかについて、担当の仙石センター長から発表しました。現役世代をどう巻き込むか、一部の人に負担が偏らない体制づくりが課題であることを共有しました。

創造的な記録(PART 3)

撮影活動を通じて歴史資料に触れる試みや、レプリカ制作を通じた博物館資料理解、さらには映像によって当時の生活文化を体験し記録する活動を紹介しました。文書資料や立体資料、映像記録など、多様なアプローチによって「記録」と「創造」を結びつけた実績を示しました。

参加した高校生からは「博物館資料を取り扱ったことで学芸員という職業にも興味が沸き、将来の仕事の選択肢が広がった。ぜひ自分と同じような若い世代にもこのプロジェクトに参加することをお勧めしたい。また土偶のレプリカ制作をすることで、見るだけでは気付かなかった当時の人々の細部へのこだわりを実感できました」といった感想が発表されました。

本シンポジウムを通して、博物館資料は「保存・展示するもの」にとどまらず、市民とともに考え、表現し、未来へ手渡していくための創造的な資源であることを改めて確認しました。

シンポジウムの後には、デザイナーの籾山真人氏より、「関係人口を通じたまちづくりの実践」をテーマに講話を行いました。

籾山氏は、デザインを人と地域との関係性をつくり直すための手段として捉え、本プロジェクトの取り組みを振り返りました。市民が学芸員や専門家と協働し、歴史文化資源に向き合いながら表現や記録を行う過程そのものが、地域と継続的に関わる「関係人口」を生み出していることを示しました。

完成した成果だけでなく、参加の過程や対話の積み重ねに価値があること、そして博物館や文化事業が、まちづくりの入口として重要な役割を果たしていることが共有され、シンポジウム全体を締めくくる内容となりました。

シンポジウム終了後は、参加者は興味津々と制作された暖簾やグッズを手に取っていました。

若い世代が文化財の理解を深めつつ、まちづくりに関する興味を持ち続けられる活動を今後も後押ししていきます!

by いそ