忘れてはいけない日がやってきた(2024.3.21)

今から90年前、1934年3月21日に「函館大火」が発生した。
『とにかくすごい風で、夜空は赤く焼けていた。』とのことだ。
函館市の3分の1を焼き尽くし、2166人が死亡する未曽有の惨事だった…。

翌年には市民を元気づけるために「函館港まつり」が催された。
写真をみるとわずか1年でここまで…と
まちの復興スピード・函館人の強さに驚かされた。
新型コロナウイルスの影響で中止や規模縮小を余儀なくされたが
現代も函館随一のイベントとして残っている。

大火や凄惨な死の現場に立ち会ったことがない私には
その痛ましい光景や人々が抱く思いを1%たりとも
想像することができてはいないだろう。
しかし、現在の函館市地域交流まちづくりセンターで
スタッフとして立つ以上この出来事を数値としての
記録だけでみてはならないと考えている。

2024年の函館市地域交流まちづくりセンターの合言葉は
「101年、その先へ。」
私はこの言葉をみた時に函館大火のことを思い出していた。
世の中は常に変化していくが、その中には
「変えてはならないもの」と「変えていくべきもの」がある。
変えてはならないものは90年前…それよりもっと前の時代から
私たちへと脈々と受け継がれていると信じている。

今年3月に2007年4月の開館以来
変わることがなかったセンター長が変わった。
函館人として決して忘れてはならない3月21日に今一度
まちづくりセンターの原理原則に立ち返り、
本質と向き合い、これからのあり方を考えると共に
記憶にない人々へ思いを馳せる一日にしたい。


by かやもり