歴史的な町並みを活かす歴史的建物の利活用シンポジウムが
NPO法人はこだて街なかプロジェクトの主催で行われました。
基調講演では、角 幸博氏(北海道大学大学院工学研究科教授)が迎えられ、
函館の古いコンクリートの建物を中心に解説されました。
まちセンそばの東本願寺函館別院は、寺院としては日本でも珍しい鉄筋コンクリートの建物で、
今年国の重要文化財に登録され昨年の中空土偶に続くうれしい知らせでしたが、
この寺院を鉄筋化にするには、相当の抵抗があったそうです。
この建物の施工業者は、木田組で”まちセン”坂隣(現末広会館)に事務所を構えていました。
”まちセン”ができる前の旧丸井今井の5階建の建物も、木田組によって施工されました。木田組は、函館のみではなく札幌のグランドホテルも施工し、鉄筋コンクリート施工業者としては、大手に負けない一流の技術を持っていたそうです。
はこだての街は、このまちセンを中心に、大正から昭和初期の建物が残る観光のまち、古い建物をどう残すかは、行政初め市民にとっても重要な問題です。基坂下の旧税関が市民の知らないうちに壊されたことなどを踏まえ、今弥生小学校をどうするか、その去就が注目されています。
市民の方も街づくりには関心があり、本日もたくさんの方が来場され、はこだての街づくりについて、この問題を含め、積極的な意見交換がなされました。